品貸料計算
信用取引で株式を購入する方は「買い方金利」、株式を売り建てる方は「売り方金利(品貸料/貸株料)」を支払うことになります。また、制度信用という制度で売買するか、一般信用で売買するかにより金利(年利)が違います。
下記の表は、2016.12.09現在におけるカブドットコム証券の金利(年利)です。「1日あたり」は、100万円分の株式を売買した際の「買い方金利」や「売り方金利(品貸料/貸株料)」の目安です。(100万円×○.○%÷365日で計算し、1円未満を切り上げました。)
○買い方金利○
信用種別 |
金利(年利) |
1日あたり |
|
---|---|---|---|
制度信用 |
2.98% |
約82円 |
貰える |
一般信用 |
3.6% |
約99円 |
無関係 |
○売り方金利(品貸料/貸株料)○
信用種別 |
金利(年利) |
1日あたり |
|
---|---|---|---|
制度信用 |
1.15% |
約32円 |
払う |
一般信用 (長期・3年) |
1.5% |
約41円 |
無関係 |
一般信用 (売短・14日) |
3.9% |
約107円 |
無関係 |
※ちなみに、金利や品貸料/貸株料の日数計算は「両端入れ(りょうはいれ)」、逆日歩の日数計算は「片端入れ(かたはいれ)」です。受け渡し日を基準にして、土日祝日も日数としてカウントします。
※金利水準は各証券会社でそんなに違わないかと思います。一般的には「売り方金利」より「買い方金利」の方が高く、「制度信用」より「一般信用」の方が高いようです。
※1日で計算すると数十円の世界ですが、「クロス取引」による「優待券のタダ取り」をする方にとっては大きな問題です。100万円分の株式を現物で買って、同時に一般信用(長期・3年)で売り建てている状態を3年間も放置する方がいるからです。
この表を利用してコスト計算した一例を紹介します。株主優待の優等生と言われる【7616】コロワイドの場合、500株で90万円くらいですが、一般信用で3年間売り建てしたままにしても90万円×1.5%×3年間=40500円の売り方金利しか取られません。3年間に120000円分のお食事券(カードタイプ)を頂けますので、賞味80000円近くプラスになる計算です。実際、私の友人宅は親子3人で「家族間クロス取引」をし、3年間で360000円分の食事券(カードタイプ)を貰ってます。
このように、大体○○万円分の株式を売り建てすると○○円の品貸料が取られる、ということを頭に入れておくとクロス取引をしやすいです。
※【7616】コロワイドの株価は現在1800円で、4年前に比べると4倍にはなったかと思いますが、仮に、数年後株価が今の1/4に戻ったら、3年間の品貸料は10000円程度まで減ります。
※また、売り方金利は売り建てた際の売買代金をもとに金利計算します。もし株価が右肩下がりになったら、住宅ローン金利が下がる度に皆さん「借り換え」をするように、一旦クロス取引を清算した後、再度クロス取引をし直せばその際の「売り方金利」は安くなります。